仮想通貨について勉強を始めたが、アルトコインについてよく分かっていない。
アルトコインの概要、種類、取り扱っている取引所について教えて欲しい。
こんなお悩みを解決します。
今回は、ビットコインとアルトコインについて解説したいと思います。
ここ最近、ビットコインを含む仮想通貨が話題になっています。
また、仮想通貨について調べる中で、ビットコインやアルトコインという単語を見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか。
ここでは、ビットコインやアルトコインとは何か、両者の違い、特徴などを解説します。興味のある方は、是非最後までじっくりと読んでみてください。
また、仮想通貨(暗号資産)については、以下の記事に内容をまとめているので、参考にしてください。
【解説】仮想通貨(暗号資産)とは?特徴や種類を解説
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ビットコインとは?
まずは、ビットコインの特徴・メリット・デメリットについて解説します。
ビットコインの特徴
ビットコインの特徴として、以下の5点が挙げられます。
- 世界初の仮想通貨である
- ブロックチェーン技術が使われており、安全性が高い
- 中央管理者が存在せず、ユーザ同士で取引ができる
- 発行枚数の上限が定められており、希少性が高い
- 取引量が多い
世界初の仮想通貨である
ビットコインは、サトシ・ナカモトという人物もしくは団体が、2008年~2009年にビットコインプロトコルとそのリファレンス実装を発表し、市場で運用が始まった世界初の仮想通貨です。
ブロックチェーン技術が使われており、安全性が高い
ビットコインの論文中にブロックチェーン技術に関する記載があり、この技術により仮想通貨の安全性は担保されています。
ブロックチェーン技術は、仮想通貨について紹介した記事の中で扱っていますが、一言で言うと「複数の端末上で同一のデータを保有する仕組み」となります。
中央管理者が存在せず、ユーザ同士で取引ができる
ブロックチェーン技術を用いている仮想通貨には、銀行や国といった中央管理者が存在しません。
このため、通貨の取引はユーザ同士が直接行うことになります。
ユーザ同士のやり取りとなるため、安価な手数料で取引ができます。
また、いつでも取引ができるため、銀行で言うところの翌営業日に対応、といったことが発生せず、使いやすいものとなっています。
発行枚数の上限が定められており、希少性が高い
ビットコインには、2,100万BTCという発行上限が定められています。
日本円のように発行上限がない場合、市場への流通量に応じて、相対的に貨幣価値が変動しますが、ビットコインの場合、需要が高くなるに従い、希少性も高くなります。
このように、市場の流通量による変動を考慮すると、希少性や安定性があると考えられます。
取引量が多い
ビットコインは、多くの仮想通貨の中でも取引量が最大規模であり、希望する価格で売買しやすいという特徴があります。
また、株価のように1日に変動できる値幅が決まっている訳ではないため、価格変動によっては、大幅な利益を出せる可能性もあります。
言い換えると、大幅な損失が発生する可能性もあるため、注意が必要です。※株価は、異常な急騰や暴落を防いで投資家を守るために、ストップ高・ストップ安という値幅を制限する仕組みが備わっています。
ビットコインのメリット
ビットコインのメリットとして、以下の3点が挙げられます。
- 商品購入代金の支払いに利用可能
- 24時間365日いつでも取引可能
- 安価な手数料で送付可能
商品購入代金の支払いに利用可能
仮想通貨は文字通り通貨ですので、現金やクレジットカードのような決済手段として認められています。
ただし、お店側が決済手段として取り扱っている必要があります。
24時間365日いつでも取引可能
ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨は、銀行や国といった中央管理者が存在しないと説明しました。
このため、銀行の場合、営業時間内でしか取引ができませんが、ビットコインをはじめとするか相通は、インターネット環境があれば24時間365日いつでも取引が可能です。
安価な手数料で送付可能
ビットコインなど、ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨は、銀行などの第三者を介さない仕組みとなっています。
このため、国内・海外を問わず、誰でも簡単に取引相手に送付できます。
また、銀行による送金を行う場合、送金に数日要したり、手数料も数百円かかることがほとんどです。
一方、ビットコインは、手数料な格安で取引できます。(取引所に応じて手数料が異なります)
ブロックチェーン技術については、以下の記事で解説しています。
【解説】仮想通貨(暗号資産)とは?特徴や種類を解説
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ビットコインのデメリット
ビットコインのデメリットとして、以下の4点が挙げられます。
- 国や銀行による保証がない
- 売却益にかかる税金が高い
- 値動きが激しい
- ハッキング被害に遭う危険性がある
国や銀行による保証がない
ビットコインなどの仮想通貨は、中央管理者がいません。
これは、ユーザ同士で直接取引が可能というメリットがある一方、国や銀行による保証がないことを意味します。
このため、ビットコインの保有による損失は、ユーザが負うことになります。
売却益にかかる税金が高い
ビットコインなどの仮想通貨の売買により得られた利益は、雑所得として処理されます。
雑所得には、特別控除がないため、必要経費を差し引いた残りの金額に税金がかかることになります。
また、他の所得と損益通算ができないため、赤字が出たとしても給与所得などと合算して相殺することはできないです。
このように、税制上不利な面が多いため、この点を把握した上で、処理する必要があります。
値動きが激しい
ビットコインをはじめとする仮想通貨は、価格が大きく変動することがあります。
例えば、2017年の初めごろは10万円程度だったものが2017年の終り頃には200万円まで上昇しました。
その後、2021年には一時期700万円を超えた時期がありましたが、2022年時点では、300万円まで落ち込んでいます。
このように、急騰や暴落の両方があり、価格が安定しないことがあるため、購入のタイミングによっては、大きな損失が出る可能性を理解しておく必要があります。
ハッキング被害に遭う危険性がある
ビットコインなどのブロックチェーン技術を用いた仮想通貨は、改ざんが困難という特徴がありますが、資産管理という面では別途対応が必要になります。
インターネット上で手続きを行うという特性から、詐欺被害によるアカウントの乗っ取りや不正アクセスにより、損失が出る可能性があります。
このため、自分の資産は、自分自身で厳重に管理する必要があります。
アルトコインとは?
アルトコインとは、ビットコインの代わりのコイン(alternative coin)の事で、ビットコイン以外のすべての仮想通貨を指します。
アルトコインは、数千種類あると言われており、それぞれの目的に応じた特徴があります。
ここでは、アルトコインの開発目的から将来性が期待されている銘柄を5つ紹介します。※2022年7月時点の情報となります。また、コインの価値を保証するものではございません。
アルトコインの種類
今回は取り上げるアルトコインは、以下の5つとなります。
- イーサリアム(ETH)
- リップル(XRP)
- ライトコイン(LTC)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- オーエムジー(OMG)
イーサリアム(ETH)
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 228,535円 |
発行上限 | なし |
特徴 | スマートコントラクト機能を保有 |
イーサリアム(ETH)は、ビットコインに次いで時価総額2位の仮想通貨となります。(2022年7月時点)
また、ブロックチェーン上での契約・取引などの契約履行管理を自動化するスマートコントラクト機能を保有しているという特徴があります。これはビットコインにはない機能であるため、注目を集めいています。
リップル(XRP)
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 49,511円 |
発行上限 | 1,000億枚 |
特徴 | ブロックチェーン技術を用いていない中央集権的な通貨、数秒で送金可能、安価な手数料 |
リップル(XRP)は、国際送金のために作られた仮想通貨であり、Ripples Labs, Inc.が運用しています。
また、他の仮想通貨と比較して大きく異なる点は、ブロックチェーン技術を用いていないことが挙げられます。
さらに、他の仮想通貨と比較して送金処理が短く、手数料も安いという特徴もあります。
このため、リップルを利用した送金の方が、速度面・コスト面で優位性があり、国際送金など決済に時間がかかるケースの解決策に成り得るとして、注目を集めています。
ライトコイン(LTC)
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 8,257.2円 |
発行上限 | 8,400万枚 |
特徴 | ビットコインの欠点を補うために開発された仮想通貨、PayPalから決済手段として認可済み |
ビットコインでは、決済処理(トランザクション処理)に最速でも10分程かかるという課題を抱えていました。
ライトコイン(LTC)では、同様の処理を2分30秒程で実現できるように改善されています。
これにより、売買時に必要な処理時間が短縮できるというメリットがあります。
また、PayPalの決済手段として導入されているように、日常生活における決済手段の一つとなっているため、将来性があると考えられます。
ビットコインキャッシュ(BCH)
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 19,718円 |
発行上限 | 2,100万枚 |
特徴 | ビットコインのスケーラビリティ問題解決のために開発、スマートコントラクト機能の保有 |
ビットコインキャッシュ(BCH)は、ビットコインのスケーラビリティ問題を解決するために開発されました。
ビットコインは、ブロックサイズが小さいため、処理速度が低下するというデメリットがありました
。このデメリットを解消するために、ブロックサイズを大きくし、一度に多くの取引を処理できるように改善されています。
また、ビットコインキャッシュには、スマートコントラクト機能も実装されており、事務作業にかかる人件費を削減できます。※スマートコントラクト機能は、イーサリアムの項目参照
オーエムジー(OMG)
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 312.43円 |
発行上限 | 約140万枚 |
特徴 | 高速・安価・安全な金融サービスの実現を目的に開発、イーサリアムをベースとした仮想通貨 |
オーエムジー(OMG)は、Omiseという企業が発行する仮想通貨となります。
この仮想通貨が開発された背景として、タイや東南アジアでは、クレジットカードの保有率が低く、オンライン決済を使える層と使えない層との格差が生まれていたことが挙げられます。
このような金融サービスを利用できないことによる格差を改善するために、オーエムジーNetwork上で手軽に金融サービスを利用できるように発行されたことが、オーエムジーの起源となります。
また、オーエムジーは、イーサリアムをベースとしており、イーサリアムよりも決済時の手数料が安く、高速に送金可能という特徴があります。
アルトコインのメリット
アルトコインのメリットとして、以下の2点が挙げられます。
- 仮想通貨の種類が多いため、分散投資が可能である
- 値幅の変動が大きく、大きな利益を得られる可能性がある
仮想通貨の種類が多いため、分散投資が可能である
アルトコインは、その目的に応じて開発されます。
このため、将来性が期待できる仮想通貨に投資しておくことで、価格変動による影響を分散させることが可能であると考えられます。
※仮想通貨の相場が全体的に下落傾向になることもあるため、必ずしも効力を発揮できるわけではないです。
値幅の変動が大きく、大きな利益を得られる可能性がある
アルトコインの中には、将来性が期待できるものも含まれるため、該当する仮想通貨に先行投資しておくことで、大きな利益を得られる可能性があります。※将来的な利益増を保証するものではございません。
アルトコインのデメリット
メリットの裏返しとなりますが、アルトコインのデメリットとしては、以下の2点が挙げられます。
- 仮想通貨の種類が多いため、価値がほとんどないものも存在する
- 値幅の変動が大きいため、大きな損失を被る可能性がある
仮想通貨の種類が多いため、価値がほとんどないものも存在する
アルトコインの中には、知名度・価格が低い仮想通貨が存在します。(草コインとも呼ばれます)
このような仮想通貨は、流動性が低いものが多く、購入しても売れない可能性があります。
また、中には資金調達を目的とした仮想通貨も存在し、こういった仮想通貨は、プロジェクトの開発が滞り、価格上昇が見込めないことが多いです。
値幅の変動が大きいため、大きな損失を被る可能性がある
アルトコインは、値幅の変動が大きいことが多いため、大きな利益を得られる可能性がある一方、大きな損失を被る可能性もあります。
以上から、アルトコインに投資する場合は、その仮想通貨の特徴や目的を判断した上で投資する必要があります。
【参考情報】将来、有望なアルトコインの見分け方
アルトコインを購入する際に、どのアルトコインを購入すればよいか、判断に迷う方も多いと思います。
アルトコインの選択時は、以下の4点が参考になると思います。
- 知名度のある仮想通貨取引所で扱われている
- 一日の取引量が多い
- 仮想通貨の性能が優れている
- 仮想通貨の開発目的や使用する技術内容が明確である
知名度のある仮想通貨取引所で扱われている
ユーザや取引量が多い場合、仮想通貨を上場する際の費用も高額となります。
このため、知名度のある仮想通貨取引所に上場している場合は、資金面で余裕がある可能性が高いです。
一日の取引量が多い
取引量が多い仮想通貨の場合、その分利用者も多いと考えられるため、将来性があると考えられます。
仮想通貨の性能が優れている
アルトコインは、目的に応じて開発されると説明しました。
その際、仮想通貨における課題が解決された、高性能な仮想通貨ほど需要が高くなる傾向があります。
このため、仮想通貨の性能から将来性を判断するという方法があります。
仮想通貨の開発目的や使用する技術内容が明確である
仮想通貨の開発にはお金がかかります。
このため、資金調達をすることがあり、その際に仮想通貨開発の事業計画書を用意します。(ホワイトペーパーと呼ばれます)
このホワイトペーパーには、仮想通貨の開発目的や使用する技術内容が記載されていることが一般的です。
このため、ホワイトペーパーの内容を確認した上で、購入することでリスクを低減できる可能性があります。
ビットコイン・アルトコインを取り扱う仮想通貨取引所
国内には、多くの仮想通貨取引所が存在します。どの取引所を選択すればよいかは悩ましいところですが、私のおすすめの取引所を以下の記事でまとめています。参考にしてください。
【2022年版】おすすめの仮想通貨取引所5選
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まとめ
今回は、ビットコインとアルトコインについて解説しました。
ビットコイン
- ビットコインは、サトシ・ナカモトの論文をもとに運用が始まった世界初の仮想通貨である。
- 発行枚数の上限が決まっていることから希少性が高く、取引量も多い。
- 24時間365日いつでも取引可能で、お店側が対応し手入れば決済手段としても利用できる。
- ハッキング被害や激しい値動きの影響を受け、損失が出る可能性もある。
アルトコイン
- ビットコイン以外の仮想通貨をアルトコインと呼ぶ。
- 将来性が期待されているアルトコインとして、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)、オーエムジー(OMG)などがある。
- 多くの種類が存在し、値幅の変動が大きいため、メリット・デメリットが存在する。
- アルトコインの知名度や採用されている技術に着目して選択すると良い。
ビットコイン・アルトコインの取引所は、以下の記事が参考になる。
【2022年版】おすすめの仮想通貨取引所5選
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